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脳科学と創造


右脳と左脳


「私たちには右脳と左脳があり、それぞれの特徴がある」というのは、よく耳にする話題だと思います。あなたはどちら派? が簡単な診断で判定されるアプリ等もSNSでよく見かけます。


女性は感覚的な右脳寄り、男性は理論的な左脳寄りと良く言われますが、それぞれの特徴を、ざっくりとまとめたのが下図になります。



コラム男性性と女性性 にてご紹介した男女の性エネルギーの違いが、そのまま右脳と左脳の違いに現れているのがよくお解りになると思います。

性別に関わらずどちらの性エネルギーも流れているというのも、この脳の構造が端的に表していますが、一般的な「女性は感情的」「男性は理屈っぽい」という傾向は、どちらの脳を多く機能させているか? というバランスから生じています。




脳科学者 驚異の右脳体験


ハーバード大学で脳神経科学の専門家、ジル・ボルト・テイラーさんの著書【奇跡の脳―脳科学者の脳が壊れたとき (新潮文庫)】の内容の一部をご紹介します。


この方、左脳全域が脳溢血になり右脳だけが機能している状態を、脳科学者として体験した様子を本書に記しています。

「右脳だけが機能している状態…それは涅槃(ニルヴァーナ)の状態だった」とあります。。。


具体的には、

「あるのは いまここ だけであり、身体は流体になり、自分と自分以外の境界線が解らなくなり宇宙と繋がっている。自身と周囲とのエネルギーの流れや、人の感情が及ぼす影響を感じることができる。この全体性に包まれる時、大いなる至福と喜びを感じる…」と表現されています。


これは世に言う「覚醒・悟り」という状態と思います。


覚醒とは、科学がこれを体系的に説明する意識領域を対象としていないため、共通の概念で説明することが困難ということもあって、様々な方から様々な説明がなされていますが、博士の体験を元に説明すると、「自分の感覚が肉体の範囲を超えて宇宙にまで拡大し、そこに存在しているものの繫がりをリアルに感じられ、それと自身が一体化している状態」といった感じになります。


右脳だけが機能したとき、なぜ覚醒状態になったのか?


推察するに、左脳が脳溢血で機能不全を起こしたことから、知性による制御が一切なくなると同時に、残された右脳の活動が活性化したため、普段の肉体という意識範囲では感じることの無い領域、肉体を離れた無限遠方までの感覚を感じ取ったのではないでしょうか?


もし左脳が機能していたままなら、「こんなことがある分けない、こんなことは科学的じゃない」という論理的な知性の判断で、それ以上の感覚流入をシャットアウトしていた領域……ここに触れたのだと思います。


それにしても、驚異の体験ですね!!

本書は、脳科学者ならではの視点から自らに起きた希有な体験を科学的に説明し、そして左脳の機能を取り戻すまでの奮闘が人間ドラマとして描かれています。ご興味のある方はご一読をお薦めします。




ワンネスとアロンネス


さて、精神世界では、右脳の感覚が活性化した時に感じ取れる「宇宙の全てが私であり、すべては繋がっていて全体でひとつの命だ」という感覚を【ワンネス・全性】と呼んでいます。そして、左脳の働きを駆使して知り得る「名前のつけられた個別の存在の性質と可能性」を極めようとする思考を、【アロンネス・個性】と呼んでいます。



【アロンネス・個性】である左脳の働きは、まず自分自身の個性を認識し構築していこうとします。


通常赤ん坊は、周囲に自分のことを見つめられながら名前を呼ばれることで、どうやらこの肉体が自分らしいという認識を持ち始めます。成長とともにこの習慣は繰り返され、やがてこの肉体だけが自分だと強固に認識します。


そして、自分と自分ではない他者がいるという認識から比較が生まれ、自分と他者との違いに氣がついていきます。自分が得意なこと・興味があること、自分の性格や欲望がどのようなものか、比較することでその特徴を掴んでいきます。


自分を掴むのと同様に他の存在も、その【アロンネス・個性】を見極めて名前・名詞とセットで記憶し、外の世界の性質・構造を理解していきます。こうしたことを人生の体験とともに繰り返しながら、論理的な知性という智慧を身につけていきます。智慧は生きていく上で、自分の生存に有利な選択、目標を達成するための道筋をつけ計画する、発生した問題を解決する策、異なる性質のものを合理的に結びつけ価値を見いだすアイディア、専門的な研究による科学的な発展等々をもたらします。



一方で【ワンネス・全性】は、感覚・感性の世界でこれは万人に共通・共有され瞬時に拡散されていくものです。


例えば、いま自分がなにを考えているのかは、言葉を駆使して説明しなければ他者に伝えることは困難です。このコラムがまさにその状態ですね。


しかも自分が捉えている言葉の意味と、他者のそれが必ずしも一致しているとは限りません。ですからちゃんと伝えたつもりが誤解されて受け取られた、なんてことが発生し困惑することもありますね。これが左脳の特徴で、認識した「固有の性質」は人により異なるということが生じるのです。


ところが、感覚・感性は一言「美味しいっ♡」と言うだけで、あなたが嘘をつかない限り、その感覚は瞬時に共有されます。「美味しい♡」という感覚は、どなたにも共通のものだからです。ただ、何を美味しいと感じるかは人それぞれで、それが個性を象っています。


「暑い」「寂しい」「煩い」「嬉しい」「臭い」「苦しい」「固い」「気持ち良い」「痛い」「楽しい」「眩しい」「つまらない」…等々、すべての五感で感じとれる感覚と、心で感じる感情はたった一言でその状態を共有できます。


そして言葉を使わずとも、この人のそばに居ると何故か心地よい・元氣が出る・癒される、という方が居たりします。これは、その方が感じとられている感覚を、無意識に自分自身も感じとっているからと考えられます。


感覚・感性はどなたにも共通して、同じものを共有している。つまり他者との境目がなく、繋がり合った感覚のネットワークを構築可能だということです。だからこそ、ジル・ボルト・テイラーさんはあのような体験が可能だったと思います。


優れた学者や専門家は、左脳を存分に働かせているわけですが、研究に行き詰まり進展が見いだせないとき、突然なにかが「閃いて」それが研究を成功させる天の啓示のような内容だった、というお話も良く聴きます。その啓示が右脳の【ワンネス・全性】から齎されたことは言うまでもありません。感覚で共有されたネットワークから、左脳が欲している情報が閃きとして突如もとらされたのです。


また、胎児記憶を持つ子供は、自分が子宮にいる時は母親との一体感の中にあり、母親との感覚共有を楽しんでいたことを話すことがあるようですね。そして、優れた芸術家は一般人の感覚では感じとれない世界を描写し、魂を揺さぶるような作品を世に提案します。

いずれも、【ワンネス・全性】の感覚を使っており、それは言葉を駆使し詳しい説明を施さなくても、感覚的に伝わっていきます。 



私たちの脳内では毎瞬、【アロンネス・個性】が世界を分断し個を極めていく作業(点に凝縮)をしているのと同時に、【ワンネス・全性】が瞬時に共有される感覚・感性というものを働かせて(球に放射)います。


ワンネスとアロンネスは同時に、あなたの脳の中に存在しているのです。


ここでとりわけ重要なのは、「右脳の働きは、これが自分だと思っている肉体を超越して宇宙全域に響いていた」というジル・ボルト・テイラーさんの体験が、あなたの身にも実は起きているかもしれない…そう感じることが通常はできないけれども…。という示唆です。




創造力とは


脳は本来、男性性と女性性の性エネルギーを融合させる器官でもあります。それは、右脳と左脳が連動して均等に働くことで、創造力が発揮されるからです。ですが、実際にはどちらかに偏って使ってしまっている現状があると思います。

特に現代は左脳偏重で、将来の不安を回避するため、いつ負け組になるか解らない恐怖を乗り越えるため、思考を駆使して人生の戦略を立て、計画的に進めようと画策し、反対意見に出くわせば論破しようとし、物質で身の回りを守る牙城を築こうとします。


これ自体は生きていく上で当然の対応と言えますが、左脳ばかりに偏重するあまり、あまりに感じとることを蔑ろにし過ぎているかもしれません。そしてこのことが、状況を停滞させているかも知れません。


なぜなら、思考と感情はセットになって、はじめて粒子であり同時に波動である量子として息が吹き込まれ、宇宙全域を舞台として活動するからです。


思考だけに偏った状態は、粒子として凝縮されたままであり、なんら影響力・伝達力を持ち得ません。逆に感情だけに偏った状態は、単に波動として拡散されたままであり、なんら意図を運ぶことがありません。あなたの思考は、あなたの感情で運ばれ結実します。


それはあたかも「孤独の種」が、「すべての草原」で花開くかのようです。


ただ考えているだけでは、何も現実化しないのは自明の理ですが、ここで少なくとも考えている最中に、この考えはどのような感覚・感情を伴っているのか感じるだけで現実に変化が起きる可能性があります。

さらに、考えたことを実行に移すことで、成功した時には悦び、失敗した時には悔しがります。この強烈な感情の起動に意図という思考を乗せ続けていくことで、思考と感情が融合した量子エネルギーが循環し、状況を変化させていきます。つまり、自分の意識が創造力として働くのです。


創造力というと、なにか超常的な力のように感じられるかもしれませんが、夢や希望を叶える、目標を達成する、新しいことにチャレンジする、といった普段の日常的なこととしてご理解頂いて構いません。




自立した個性


創造力を発揮する動機に、本来他者が入り込む余地は微塵もありません。


完璧な【アロンネス・個性】である孤独な自分自身の意図を、完全な【ワンネス・全性】である大いなるひとつの宇宙に向けて、感情でもって放射させることが必要です。他者への依存や執着があるうちは、ご自身の右脳と左脳が完全に連動することはありません。


なぜなら自分を構成する量子の+と−の帳尻が合わないからです。このことは、依存・執着している相手も帳尻があっていないことを示唆しています。


全責任を自分自身で持つからこそ、完全に自由になれるのです。


この状態を「自立した個性」と弊社では呼んでおり、自立した個性が発輝する、無限の悦びと豊かさの循環が1人でも多くのクライアント様に起きるサポートをさせて頂きたいと感じ、音を主軸とした様々なサービスを提供させて頂いております。


弊社で扱うサイマチューンは、生体共鳴複合調和音という特定の周波数【左脳の意図】を、音【右脳の伝達】を媒介として提供するものであり、これ自体が右脳と左脳を連動するツールとなっています。 




まず意識がある


意識とは、この宇宙開闢以前よりこの宇宙終焉以降も、脈々と存在し続けている【知る 男性性】と【在る 女性性】が融合したものです。この意識とは、他者の意識であると同時に自分自身の意識でもあり、共有している部分もあります。

ですが、自分の体験を創造している主体は、飽くまでも自分の意識です。その証拠に、あなたと全く同じ体験をした方はこの世に存在しません。


あなたの体験はあなただけのものであり、その体験によりあなたはあなたなりの解釈で、自分自身を掴み、自分自身の視座から世界を見渡しています。


神とか創造主と呼ばれる頂点の存在は、自分の宇宙には自分自身の他に存在しません。居るのは自分とまったく同スペックの異なる個性をもった他者だけです。


その自分自身が創造中の現状が、いまここであり、過去にも未来にも、どこか違う場所にもありません。自分の意識が創造した結果が、いま眼前に広がる世界そのものです。まずあなたの意識があって、その結果がいま体験していることです。それが今後どう変化していくのかは、いまその世界を体験している自分自身の意識が決めています。


いま自分で在り続けるなら、自分の居場所は永久に創造されるでしょう


もし、いま自分らしさを感じられないなら、それはご自身の創造の意図【アロンネス・個性】、その全てを未だ感じとって【ワンネス・全性】いないからかも知れません。


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